ブランディング戦略の成功を握る3つのフレームワーク

公開日:2021/11/30 最終更新日:2022/06/16

ブランディング戦略の成功を握る3つのフレームワーク
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ブランディング戦略は、長期的に全社一丸となって取り組まなくてはならない規模の大きな施策です。その規模の大きさゆえに、目先の作業のみに着目するようなミクロな視点だけではなく、マクロな視点で戦略のロジックを整理・設計する視点が欠かせません。

ブランディングの戦略設計は一見複雑で難しく思えますが、フレームワークを活用することでロジックを整理し、正しいブランディング戦略を導き出せるようになります。ブランディングに活用できるフレームワークは多く存在しますが、今回は特にブランディング戦略成功の鍵を担うような、重要なフレームワークを3つ厳選してご紹介します。

ブランディングとはどういった考え方なのか、メリット等を知りたい方は以下を読んでみてください。

ブランディングとは?メリットややり方を解説

ブランディングの成功の鍵は「設計」にある

はじめに、読者の皆さまはブランディングの手順において最も重要なフローがなにかお分かりですか?
それは、ブランディングの1番はじめの手順「設計」の部分です。ブランディング戦略成功の鍵も、ここに掛かっています。

「設計」とは、自社・顧客・競合など市場や周囲の環境を調査/分析して、ブランディングで狙うべきターゲットは誰か、市場で自社が身を置くべきポジションはどこか、発信するブランドイメージはどのようなものにするかなどを、分析し決定するフローです。

その重要性をご理解いただくために、下の図をご覧ください。
こちらは、ブランディングの手順を簡略的に表した図です。


ブランディングは、「設計」=Plan 「ブランド情報の発信」=D 「効果計測」=C 「改善」=AのPDCAで成り立っています。ブランディングでは、はじめに「設計」のフローでブランドアイデンティティと、それを体現した「コード(※1)」「スタイル(※2)」を決定し、これをもとにしてどのような媒体(メディア)でどのようなクリエイティブを以って情報発信をするのか、という「ブランド情報の発信」施策を考えることになります。つまり、ブランド情報を発信するための施策は自社サイト、PR、SNS、テレビCMなど様々にありますが、これらは全て1つのブランドアイデンティティとそれを体現した「コード」「スタイル」に紐付いて考えられるわけです。
そのため、もしもブランディングの「設計」の手順で誤ってしまうと、情報発信の結果得られるものが自社にとって望まないものになってしまう可能性があるのです。このことから、ブランディングにおいては1番はじめに行う「設計」がブランディング戦略の成功の鍵であるといえるのです。


※1 コード・・・キャッチコピー、スローガン、理念など、ブランドアイデンティティを言葉で表したもの。 
※2 スタイル・・・製品・サービスがブランドアイデンティティを表すためにコンセプトとして持つデザインなど、目に見えてわかるもの。

ブランディング設計に役立つフレームワーク 3選

3C分析

 使えるフロー: 1.の「市場分析」~「2.ターゲティング/ポジショニング」

3C分析は、自社(Company)・顧客(Customer)・競合(Competitor)という市場における3つのプレーヤーに関する情報を整理して、自社が狙うべき市場を発見するためのフレームワークです。

狙うべき市場が定まったら、ブランディングで狙うターゲット顧客のペルソナを設定しましょう。ペルソナは細かく設定すればするほど具体性が増してよくなります。次に、そのペルソナを持った顧客がいる市場は、発見した市場の中でもどこにあるのか、更に市場を細かく分析して狙いを定めましょう。

PEST分析

 使えるフロー: 1.の「環境分析」~「2.ターゲティング/ポジショニング」

PEST分析はマクロ環境分析のためのフレームワークです。自社の周囲を取り巻く政治(Politics)・経済(Economy)・社会(Society)、技術(Technology)の4つの要素を分析して、これらの要素が自社にどのように影響するか明らかにすることができます。まずは、上記4つの要素を箇条書きで書き出していきましょう。自社へ影響を与える項目を洗い出すことで、将来危惧すべき要素が見つかったり、自社の味方になり得る要素が見つかったりします。

ポジショニングマップ作成

 使えるフロー: 2.の「ポジショニング」~「3.ブランドアイデンティティの決定」

ポジショニングマップの作成は、市場における自社の立ち位置を明確に定めるために役立つフレームワークです。競合他社との差別化をし、どのようなポイントで顧客に訴求するのか明確化できるため、顧客が自社に対して持つブランドイメージを設定することが可能です。

マップは縦軸と横軸にそれぞれ別々の要素軸を設けて、その中で自社ブランドをどのポジションに置きたいのか書き出し、整理します。
例えば、「高価 ↔ 安価」、「高級 ↔ 大衆的」、「機能性重視 ↔ デザイン性重視」、「ドラマチック ↔ 現実的」などの要素軸から2つ選び、縦軸と横軸に設定して、自社のブランドイメージを設定する場所に印を記入していきます。この際、競合他社のポジションも記入していくと良いでしょう。ポジショニングマップは1つではなくなるべく沢山作成する必要があります。そうすることで、自社のブランドイメージをより具体的に描き出すことが可能です。

調査・分析など「設計」が難しい場合

ここまでブランディングの設計を効率化することができる重要なフレームワークをご紹介してきましたが、フレームワークはあくまでも既に頭の中にあるものを抽出・整理するためのツールです。自分の頭の中にない情報までしっかり取り込んで、より強固で間違いのないブランディングを設計するためには、まずデータを収集するための「調査」が必要なのです。

しかし、調査・分析やそれをブランディングの設計に組み込んで活用することは容易ではありません。調査設計を間違えてしまえば正しいデータを取得できず、その後の施策に影響を与えかねませんし、調査対象者への調査手段・チャネルや調査に必要な人員・工数などを持っていなければそもそも調査を行うことができません。

多くの方が、このブランディング戦略のはじめである「調査」でつまずいてしまいます。これを簡単に解決する方法として、調査の部分のみを他社に代行依頼してしまう方法があります。その際の注意点としては、単にアンケートや調査票を配布して回収するだけの調査会社に依頼を出すのではなく、マーケティングの視点をもって貴社の商材やビジョンからブランディング設計のために必要な調査を逆算して設計してくれる会社に依頼することが大切です。

もしもそのようなサービスをお探しでしたら、弊社のマーケティングリサーチのサービスがお役に立てますので、是非ご相談・お問合せください。株式会社oneでは、ブランディング施策のゴールまでを見据えたマクロな視点をもって調査を設計・実行することを得意としております。また、マーケティングプロセス1つ1つにあわせた豊富なリサーチ手法・ノウハウを保有しており、貴社がブランディングを設計するために必要な調査を設計・実行することが可能です。詳細はこちらからご覧いただけます。まずは、ご不明点がございましたらお気軽にお問合せください。皆さまの疑問にお答え致します。

またブランディングについての資料も公開しておりますので、ぜひご活用ください。

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