「商品リリースもないし、ネタ切れ…」というPR担当者に勧めたいネタ企画術

公開日:2021/12/01 最終更新日:2021/12/03

「商品リリースもないし、ネタ切れ…」というPR担当者に勧めたいネタ企画術
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「新商品のリリースやイベントが無いから、発信するPRネタがない…」
そのようなお悩みはありませんか?PRの役割・ネタの作り方を知っておけば、特別なイベントがなくても発信するネタを企画できるようになります。
今回は、PRの役割を整理したうえで、ネタ企画の手順を解説します。

商品リリースやイベントがなくても、PRネタは生み出せる

広報・PR担当者の悩みとして多く上げられるのが、「ネタ切れ」という問題です。
新商品のリリースや、イベントなど配信できるネタがないときは、「どんなPRをしていいかわからない」という担当者の方も多いのではないでしょうか?
そのようなご担当者は、まず「PRとはなにか?」という認識から改めてみましょう。

「買う理由」を作ることがPRの役割

PRの役割は、単純に新商品やサービス、イベントの情報を発信してメディアに掲載されることではなく、顧客が「買ったり、参加したりといった理由・空気感」をつくることです。

いま、市場では製品・サービスが溢れコモディティ化しています。
そのなかで、自社の商品を選んで貰えるかどうかは、情報の接触頻度やブランドイメージに対する忠誠心など、ほんの些細な理由で決まることが多くなっています。
PRの役割は、例えば顧客が「ペンが必要だな」と思い立ったときに、競合他社の製品ではなく自社製品を選んでもらえるよう、些細な「買う理由」を作ることにあるのです。

「買う理由」は「良い製品」の定義を変えることから

では、どうすれば顧客の「買う理由」を作れるのでしょうか?
それは、顧客にとっての「良い製品」の定義を情報発信によって変えることです。

具体的にいうと、例えば「消しゴムはよく消えるものが良い製品だよね」という顧客の認識を、情報発信によって「消しゴムはかたちが面白くて、友達に自慢できるものが良い製品だよね」という認識に変えることを指します。
「良い製品」の定義は顧客によっても異なりますが、世間一般のなかでは共通認識があります。PRによって「良い製品」の定義を自社製品により近づければ、顧客が「買う理由」を生み出すことができます。

「良い製品」の定義は覆されてきた!PRの影響力

「顧客の認識を本当に変えることなんてできるのか?」と思う方もいるでしょう。
しかし実は、「良い製品」の定義はPR力によるものに限らず、常に変化しているものです。
「自動車」の例をもとに説明しましょう。

「良い自動車」の定義は変化している

自動車は、かつては馬力のあるスポーツカーが世間的に「良い自動車」とされていました。
しかし一般家庭にも自動車が普及し、環境汚染への対策意識が向上した近年では、家族で過ごす快適な空間があるミニバンタイプや、排気ガスを抑えたハイブリッド車や電気自動車などのエコカーが「良い自動車」と認識されるようになりました。
この自動車の例のように、「良い製品」の定義は変化するものなのです。

自ら「良い製品」を定義し浸透させよう

さて、こうした「良い製品」の定義を、情報発信によって自社にとって良いものに変えることがPRの役割です。具体的な方法としては、以下のようなフローで定義を変えさせます。

1. ハンバーガーは具がはみ出るほど大きなものが「良い」という常識があったとします。
2. しかし、「小さくて具が少ないハンバーガーも需要があるかもしれない」と考え調査すると、ハンバーガーは「大きな口を開けて食べるのに抵抗がある」という女性や、「手が汚れるのが気になる」という人が多いことが判明しました。
3. そこで、他社と比べて具が少なく、サイズが小さい自社のハンバーガーを「具がはみ出ないので手が汚れないハンバーガー」としてPRしたところ、大きな反響を得られた

いかがでしょうか?ここでご紹介したのは、あくまでも仮設ベースの例ですが、PRによって「良い製品」の定義を変えられるイメージが湧いたのではないでしょうか。

「良い製品」のストーリー作成手順 ~PRネタはこうして作る!~

ここからは、上記のようなストーリーで「良い製品」の定義を変えるための、ネタ企画の手順についてご紹介します。

同業他社が考える「良い製品」の定義とは?

まずは同業他社を含め、自社の市場でどのような製品が「良い製品」と認識されているか考察します。
「ハンバーガーは具がはみ出るほど大きなものが良い」のような、業界で考えられている「当たり前」をいくつか見つけてください。

自社製品の「特徴」からストーリーを仮説する

業界における「良い製品」の一般的な定義を見つけたら、次は自社製品の特徴を整理します。
自社製品の特徴や差別化ポイントが、「よい製品」の定義を変えるストーリー作りの切り口になります。
例えば上記の例では、「他社よりも具が少なく、小さいハンバーガー」というのが特徴で、それをきっかけに「小さくて具が少ないハンバーガーも需要があるかもしれない」という仮説を立てました。
そのうえで、「大きな口を開けずに食べられるから、女性に需要があるかも」「具がはみ出ないから、手が汚れることに抵抗がある人に需要があるかも」といった具合に、どのようなターゲットに需要があるかを仮説立てしていきます。

仮説を裏付ける「ファクト」をリサーチする

PRは伝えたい情報を脚色できる広告とは違って、ファクトベースでなくてはなりません。
仮説の裏付けをするために、リサーチを行います。上記の例では、例えばハンバーガーを「大きな口を開けて食べるのに抵抗がある」という女性や、「手が汚れるのが気になる」という人が多いことをアンケート調査やモニター調査を通じて調べ、仮設が正しいことを検証します。

情報発信でストーリーを浸透させる

仮設を裏付けるファクトを獲得できたら、いよいよ情報発信することができます。
リサーチしたファクトをベースに「良い製品」の定義を変えて、自社製品に「買う理由」を与えられるメッセージを作成し発信します。
具体的には、上記の例の場合、「具がはみ出ないので、手が汚れないハンバーガー」などといったコンセプトを打ち出して、「良いハンバーガー」の新しい定義を浸透させるかたちです。

リサーチ・プランニングから情報発信まで一気通貫して行おう

このように、顧客が「買う理由」を作り出す空気感醸造ためのPR施策を行うにはストーリー設計、仮説を裏付けるためのファクトリサーチ、そしてストーリーを浸透させるための情報発信と一気通貫したPR施策を行うことが重要です。こうした、リサーチをもとにPRネタを企画する手法を「リサーチPR」と呼びます。

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