マイクロインフルエンサーとは?インフルエンサーの探し方
公開日:2021/11/30 最終更新日:2023/05/24
インフルエンサーマーケティングの成功を決める大きな要因は、目的にあったインフルエンサーを見つけ出し、起用することです。
フォロワー数や登録者数は1つの選定要因にはなりますが、数だけで良さが決まるわけではありません。
この記事では、インフルエンサーの探し方を紹介するとともに、インフルエンサーマーケティングにおいて注目すべき存在である「マイクロインフルエンサー」についても解説していきます。
インフルエンサーマーケティングを始める際の参考にしてください。
インフルエンサーマーケティングの基本について復習したい方はこちらから読んでみてください。
▶インフルエンサーマーケティングの始め方。メリットデメリットとあわせて解説
目次
インフルエンサーを探す前に
このあとにインフルエンサーの具体的な探し方について紹介していますが、その前に改めて確認しておいたほうが良いことを紹介します。
インフルエンサー探しは大きく分けると2つのSTEPに分かれており、具体的にインフルエンサーを探す行動はSTEP2にあたります。
では何がSTEP1にあたるのか?それは事前準備です。
事前準備をしないでSTEP2に取り掛かってしまうケースもありますが、絶対に避けるべきです。インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、実際に手を動かしてインフルエンサーを探すSTEP2よりも、STEP1の事前準備を念入りに行うことが大切なのです。
準備は大事ということはわかりつつも、何を準備すべきなのかについて、ここから具体的に紹介していきます。
STEP1.事前準備
インフルエンサーを探す事前準備として、重要なことは3つあります。
1つ目は、インフルエンサーマーケティングの目的とターゲットを決定し、明文化すること。
2つ目は、ターゲットを明確にすること。
3つ目は、自社が起用するべきインフルエンサーの見極め方を知っておくこと。
それぞれ詳しくみていきましょう。
目的 / ターゲットを決める
まずはじめに、インフルエンサーマーケティングの目的を明確にしましょう。
自社商品の販売促進なのか、イベントへの集客なのかなど目的によって起用するべきインフルエンサーや実施するべき施策の内容が異なります。例えば、販売促進が目的なら自社のターゲット顧客をフォロワーとして多く抱えている一般人をインフルエンサーとして起用して、商品のレビューをSNSやブログに書いてもらう施策が考えられますが、イベント集客が目的の場合、ターゲット顧客の層に人気がある芸能人・著名人をインフルエンサーとして起用してイベント参加を促す情報を発信してもらった方が効率的かもしれません。
目的が曖昧では、施策の詳細を詰めることができないため、どのような強み・特徴を持ったインフルエンサーを起用すればよいのかがわからず、そもそもインフルエンサー探しに取り掛かることができないのです。そこで、まずは目的を明確にし、明文化しておくことが大切です。
またインフルエンサーマーケティングをやってみたいという気持ちだけだ先立ち、そもそもインフルエンサーマーケティングが目的において適当でない場合もあります。
目的を明確にすることで、何をどの程度すべきかが見えてきますので、まずは目的を明確にしておきましょう。
<インフルエンサーマーケティングの実施目的(例)>
○自社商品の宣伝、販促
○イベントへの集客
○企業の認知度向上
○PR
○ブランディング
ターゲットの明確化
次に、目的の設定と同じくターゲットの設定も重要です。
インフルエンサーマーケティングでは、その実施目的に合わせて自社商材の特徴、集客したいイベントの開催情報、自社のブランドイメージを具現化したメッセージなどの様々な種類の情報を発信します。当然、これらの情報は届くべき人に届かなければ何の効果も得られません。起用するインフルエンサーによって、情報を届けることができる顧客の属性が異なります。例えば、10代に届けたい情報なら10代に支持されているインフルエンサーを、主婦層に届けたい情報なら主婦層に支持されているインフルエンサーを起用する必要があるように、「誰に向けて情報を発信するか」を明確に設定しておくことがインフルエンサー探しにおいて重要です。
ターゲット設定は、この「誰に向けて」発信するべきなのかという視点に立てば簡単にできます。自社商材に関する情報を発信するならその商材が想定しているターゲットを、イベント集客を目的とした情報を発信するならイベントの参加対象者を、自社のブランドイメージを発信するならブランドイメージを浸透させたい顧客を、というように情報の対象者をターゲットに設定しましょう。
最適なインフルエンサーの見極め方
インフルエンサーマーケティング成功の鍵は、施策の実施目的や発信する情報と相性が良いインフルエンサーを見つけることにあります。非常に多くのインフルエンサーがいるなか、自社と相性の良いインフルエンサーだけを抽出するためには「見極め」のスキルが欠かせません。自社に適したインルエンサーを見極めるポイントと具体的な方法は、以下のようになります。
○ターゲット顧客に対して影響力があるか
そのインフルエンサーがどの程度の規模のターゲット顧客に情報を拡散する力を持っているのか「量」と、投稿に対するターゲット顧客の反応はどうかといった「質」の2つの軸で影響力が高いインフルエンサーを探しましょう。
「量」については、そのインフルエンサーのフォロワーにターゲット顧客が何人含まれているか、また投稿数や投稿頻度、普段の投稿のエンゲージメントはどの程度かなどを指標として調査します。「質」については、投稿のシェア数、いいねの数、口コミなどを指標にして調査します。
○目的とマッチしているか
実施目的に合わせて適切なインフルエンサーを探しましょう。拡散数など「量」を重視してインフルエンサーを起用する必要がある場合と、拡散数は少なくても商品購入やイベント参加などへ繋がる可能性が高いといった「質」を重視したインフルエンサーを起用する必要がある場合で探すべきインフルエンサーが変わります。また、Instagram、Twitter、ブログ、雑誌、テレビなどインフルエンサーが活動するメディアによって情報拡散方法や影響力が異なります。このようなメディア特性が施策の実施目的とマッチしていることも大切です。
▼インフルエンサーの種類について知りたい方はこちら▼
SNSだけじゃない!インフルエンサーを活用したPRの種類とは?
○フォロワーを買っていないか
最後に注意したいのが、そのインフルエンサーがフォロワーを買っていないか、という点です。現在、WEB上ではフォロワー数を多く見せるためにサクラアカウントや全く稼働していないアカウントをお金で買うインフルエンサーも存在しています。SNSの場合、簡単にフォロワーを調べることができるので、明らかに不審なアカウントが多いインフルエンサーは起用しないよう注意しましょう。
以上の点に注意して、次章のSTEP2でご紹介する「インフルエンサーの探し方」の実践へと進んでください。
STEP2.インフルエンサーの探し方
事前準備が整ったところで、ここからは具体的にインフルエンサーを探す方法を紹介していきます。
それぞれの方法で特徴がありますので、1つ1つ確認していってください。
SNSで探す
1つ目の探し方はSNSで検索して探す方法です。主にSNS上で活動するインフルエンサーを探す際に役立ちます。
具体的な手法としては、自社が発信したい情報に関連するキーワードをいくつか用意して、SNS内に設置されている検索機能で検索したり、ハッシュタグでキーワードを辿ってシェア数の多い投稿やフォロワー数の多いアカウントを見つけたりする方法があります。
自社に適したインフルエンサーを発見したら、SNSで直接メッセージを送信して交渉・起用を行ないましょう。
WEB検索でリストを探す
SNSやブログなどで活躍するインフルエンサーを、カテゴリ別にまとめたリストがWEB上で見つかることがあります。この方法では殆どの場合有名なインフルエンサーしか見つけることができないため、マイクロインフルエンサーを探したい方にはおすすめできません。
ただし、フォロワー数やエンゲージメントなどの情報拡散力に信頼のあるインフルエンサーが見つかるので、「量」を重視して情報拡散したい場合は参考にすることができます。
ツールを使って探す
SNS上でシェア数の多い投稿、フォロワー数の多いアカウントなどを調べることができるWEBツールを使用し、インフルエンサーを探すこともできます。
フォロワー数や拡散数など、SNSの公式ツールよりも見やすくなっているので、効率直探したい場合に向いています。
以下にツールの一例を紹介致します。
●BuzzSumo
Facebook、Twitterなどにおいてシェア数の多い投稿をキーワード検索で表示できるツールです。無料利用では、インフルエンサーの検索を1日最大5回まで検索上位10名のインフルエンサーを閲覧できます。
トライアル登録をすることで7日間、有料プランを利用することもできます。
●Followerwonk
“Search Bios” でキーワードを入力して検索すると、そのキーワードに関連したTwitterの投稿がフォロワーの多い順に表示されます。無料の場合、1日あたりの検索数や解析可能なフォロワー数に制限があります。
●iCON Suite
フォロワーのデモグラ属性からインフルエンサーを検索することができるツールです。無料のトライアル版では、デモグラ情報の閲覧を1日3回まで行うことが可能です。有料プランの場合は、各インフルエンサーの興味・関心情報を閲覧できる機能や、社内共有に便利な「インフルエンサーリスト」の作成機能などが備わっています。
代理店に依頼して探す
自社で最適なインフルエンサーを見つけることが難しかったという場合や、インフルエンサーの発見や交渉、定期的なコミュニケーションなどに掛かる工数が確保できないという場合、代理店に依頼してしまうという手段もあります。代理店に依頼する場合、代理店の持つ独自のノウハウやコネクションを活かして自社に適したインフルエンサーを探せる点や、目的・ターゲット設定などの事前準備からインフルエンサーマーケティング全体の設計を行える点がメリットです。ただし、同じインフルエンサーを起用する場合でも代理店によって価格が違うことがありますので注意が必要です。
マイクロインフルエンサーを活用しよう
ここからは先程少し触れた「マイクロインフルエンサー」について紹介していきます。
そもそもマイクロインフルエンサーとは、一般的にインフルエンサーと呼ばれるものと何が違うのかから解説していきます。
マイクロインフルエンサーとは?
インフルエンサーと言っても、実は様々なインフルエンサーがいます。
ジャンル別(ファッションや美容、ビジネス)だけではなく、フォロワー数の数でもインフルエンサーは区分がなされており、具体的には以下のような棲み分けと特徴があります。
名称 | フォロワー数 | リーチ力 | エンゲージメント率 |
---|---|---|---|
トップインフルエンサー | 100万以上 | 大きい | 低い |
マクロインフルエンサー | 10万以上 | ↑ | ↑ |
マイクロインフルエンサー | 1万以上 | ↓ | ↓ |
ナノインフルエンサー | 1万未満 | 小さい | 高い |
この区分の中でマイクロインフルエンサーとは、SNSで1万人~数万人程度のフォロワーを抱えており、ユーザーとの距離の近さが特徴です。ユーザーとコミュニケーションをとっていることも多いので、「いいね」や「リツート(シェア)」などのエンゲージメント率が高く、フォロワーからは一定の信頼を得ていることが多いです。
そのため、インフルエンサー全体でみればフォロワー数は決して多いとは言えないものの、特定のジャンルや特定のコミュニティに対して、行動を促しやすいという特徴があります。
またマイクロインフルエンサーは様々な企業からPRの依頼が来ている場合が多く、インフルエンサーとしての活動を経験している場合も多いため、ビジネスパートナーとして円滑に施策を進められる場合が多いです。
マイクロインフルエンサーの探し方
マイクロインフルエンサーの探し方はインフルエンサーの探し方と同様で、大きくわけると自社で探す方法と外部に依頼する方法があります。
それぞれの方法でメリットとデメリットがありますので、自社の現在の状況にあった方法でマイクロインフルエンサーを見つけ依頼をするようにしてください。
方法 | メリット | デメリット |
自社でSNS、web検索等で探す | ・比較的安価 ・スピード感を持った施策進行ができる ・認識のズレが起こりづらい | ・インフルエンサーを探すのが大変 ・代理店を通さないと依頼できない場合もある |
代理店に依頼する | ・最適なマイクロインフルエンサーを選定してくれる ・商品送付、内容確認などをしてくれる | ・費用がかさむ場合がある |
まとめ
本記事ではインフルエンサーマーケティングにおいて、最も重要となるインフルエンサーの選び方や探し方について解説してきました。
従来の広告や広報よりも、より消費者に近い存在であるインフルエンサーを活用したマーケティングは、自社のブランドの認知向上やファンを生み出すために有効な施策です。
インフルエンサー選定、依頼、効果検証と手間はかかりますが、その分大きな効果も見込むことが可能です。自社のマーケティング活動に活かし、目標達成に活かしてください。